定着から放浪へ 放浪から定着へ

自転車の旅、そのほかの旅について書いています。

Wineglass Bay 2008年12月17日

6時半起床。周囲のベッドの客はまだ寝ているが、ゴソゴソ出発準備をする。
今日は一旦、荷物を預け、午前中はフレシネ国立公園を歩いてみるつもりだ。
ホバートで韓国人のサニーが言っていたMt.アモスをからワイングラスベイを見てみたい。


荷物を確認するとビニール袋が少ない。買い物の際は捨てないように気をつけよう。
ビニール袋はゴミ袋に使うほか、荷物の仕分けなどに重宝する。
私はピクニックエリアなどで休憩中にコーヒーを豆から淹れるので
淹れ終わったフィルターとコーヒー滓を捨てる袋は必須なのである。


キッチンに行くときのう遅くまで飲んだヒロキくんがいたので、いっしょに朝食にする。
ビニール袋があまりなくて困っていると言うと「濡れたのでよければ」と一つくれた。

ヒロキくんはこの数日、バックパックを背負って、フレシネ半島の海岸線を歩いていたそうで、途中、波で洗われた道を突き進んでいて全身水浸しになったらしい。それでビニール袋も濡れているそうだ。

彼は骨のある男だ。

ヒロキくんはこれから北部の都市ロンセストンへ行くという。その先は西の国立公園レイクセントクレアに行くらしい。レイクセントクレアからはクレイドルマウンテンまで続くトレイルを一週間歩くとそうだ。

さらば、次はセントクレアか。日本か。また会いたいな。
気分のいい男だった。

バックパッカー&キャンプ場。NZにもある系列のところだ。


チェックアウトの時、きのう宿泊代をまけてくれたナイスガイが昔どこかで聞いたような曲を聴いていた。
少し荷物を預かってくれと言うと、快く引き受けてくれた。
オフィスの奥で預かってくれるという。「いくらだ?」と聞くと、「いいよ、気にするな」と言ってくれた。

対岸は昨日走ったところ

 

コールズベイのはすれにカヌーのアクティビティの店があった。オイスターベイのカヌーは最高だろう



荷物を預けた後、自転車でMt.アモスの登山口まで行く。


昨日何度も通り過ぎた場所を通り過ぎ、登山口の入り口の駐車場へ向かう。
途中、ビーチのキャンプ場が見えて、こちらに泊るべきだったか、と一瞬思うが、
自分の判断と出会った偶然を楽しむのが旅だ。きのうはきのうでよかったのだ。
些細な後悔は風が運び去ってしまう。


駐車場までは思いのほか遠かった。
自転車を置いて登山道を進む。
はじめはよく整備されたトレイルだったが、それがはすぐに終わって、
岩にへばりついて上るような道が続く。きのう、雨の中、ヒロキくんは上って大変だったと言っていたが、これはイカン。かなり大変だ。


日本かニュージーランドならハンドルか鎖が張ってあったりするものだが、そうしたものは全くなく、岩に▲の印が黄色くスプレーされているだけ。ほんとうに取っ掛かりのないところもあり、一歩間違うと、、みたいな場所もあった。

黄色のマーカーが行き先らしい


しかも自転車用のビンディングシューズを履いていたおかげで難易度が増した。


海外のツーリングに出るようになって、NZへ行った当時出たばかりのゴアテックスのトレッキングタイプのビンディングシューズを使っていたが、普段はかなり調子が良かった。

このビンディングシューズというのはペダルがシューズに嵌るようになっており、
ペダリングをアシストする仕組みになっている。
自転車のロングライドやレースには欠かせないアイテムだが、靴の裏に専用の金具をつけなくてはならないので、こうしたところでは金具が滑って非常に危険だ。

雨上がり、ということもあり、比較的凹凸の少ない巨大な岩肌に水が流れいるところは、本当に恐かった。ヒロキくんは雨の中、行ったというから恐れ入る。


細心の注意を払いながら山頂をめざす。

 

周囲は他に高い山もなく、苦労しながら上っていくと眼下に海が広がっていく。

 
 

 




上までは一時間くらいかかっただろうか。山頂かと思い動画を撮る。


山頂かな?と思っていると少し離れた岩肌に"TOP"の文字が見えた。
あれだ。


山頂から周囲を見回す。景色は本当に最高だ。
完全な晴れ。空の深い青が眩しい。

ワイングラスベイ

 複雑な形の半島が海を切り取っていて、360度絶景が広がる。

「やいやい、来ちゃったよ。」私はニヤニヤしながらつぶやいた。

ワイングラスベイもよかったが、昨日自分が走ったナインマイルビーチや、
そのラグーンが見えたことの方がうれしかった。


来た甲斐があった。

昨日バイクフェリー乗ったナインマイルビーチ。
 
 

下山はなかなか大変だった。とはいえ、一度岩から滑落しそうになった以外は概ね安全に下ったと思う。


上りは朝だったせいか、ほとんど人に合わなかったが、下りは多くの人に会った。
みんな笑顔で「Hi!」とか言ってくれる。些細なことだが、一人でいるとこういうことがうれしいものだ。


駐車場に戻ると、トリアブアナで会ったイングランド人カップルの自転車があった。

Mt.アモスのトレイルで会わなかったのでワイングラスベイのLookoutの方へいったのだろう。
彼らにもまた会いたいな。


そして駐車場で初めてワラビーに遭遇した。小型のカンガルーである。
タスマニアには大型のカンガルーがいないので、カンガルーと言えばワラビーである。

「おぉ」と感激したが、ワラビーは私の姿を認めるとピョン、ピョンと近づいてきた。
 いやな予感だ。

私のすぐそばまで来たワラビーはしばらく私をじっと見ていた。
これは、あれだ、エサの催促だ。観光地の野生動物にありがちなことだ。

気がつかないフリをしていると、ワラビーは軽くパンチしてきた。

おいおい、ワラビーのカツアゲか?
不覚にもワラビー相手でちょっとビビってしまった。

私がカモではないことが分かると
駐車場に停まっていたキャンピングカーのほうへ行ってしまった。
なかなか衝撃体験であった。



 


コールズベイの街に戻る。



 
 


感じのいいカフェが気になってしまい、店に入る。

どうして海外のカフェはこうもオシャレで旨そうなのか
 

 


昼は誘惑に負けて、ハンバーガーとウィンナーロール、それにカプチーノを注文してしまった。節約するつもりだったんだが。いやはや。



 



昼食を楽しんだ後、ゆっくり走りだす。

ハイウェイの脇で売られていた花。日本だったらかったんだけどな
 
 





道は比較的平坦。それでもやはり時速17キロ出ればいいほうだ。

いつも長期のツーリングでは一日100キロが走行距離の目安だが、
今後は1日70キロ前後を目安に考えた方がいいかもしれない。

タスマニアビーフ!?

 



午後3時ごろ本日の目的地ビシュノーの街に到着。

ビシュノーにはフェアリーペンギンが生息しており、ナイトツアーもある

 

 



ビシュノーはコールズベイぐらいの小さな街かと思っていたが、
想像したよりは大きな街だった。
といってもスーパーとボトルストアの品揃えがよかったのと少し店が多かったぐらいだが。




キャンプ場はTake awayの店が経営するキャンプ場だ。
料金10ドル+シャワー1ドル。
キッチンスペースはないが、バーベキューエリアがあった。
悪くない。

 


早く街に到着したので、街を歩く。

メインストリートの向こうに今朝泊っていたバックパッカーの女性がいた。
ピックアップトラックに乗った彼女は私の姿を認め、笑顔で手を振ってくれた。

私も笑顔で手を振った。

かわいいな、、チクショウ。何が「チクショウ」か分からないがチクショウであった。

彼女はビシュノーに買い出しにきていたようだ。
それを考えてもビシュノーはこのあたりではそこそこの街のようだ。

海沿いのウォーキングコースを散歩してキャンプ場に戻った。

 


キャンプ場でシャワーを浴び、軽く洗濯もする。
洗濯はいつも手洗いだ。自転車のウェアは乾きやすいので助かる。

バーベキューエリアでスーパーで買ったベーコンを焼き、パスタを作って食べていると
15人ぐらいの若者の集団がやってきた。引率の年配の男性がいろいろ指示している。
ハイスクールか何かの旅行のようだ。

「すまんね。騒がしくて」男性はそう言って、夕食の支度を始めた。

私は食事を済ませ、その様子を眺めながら1本目ビールを飲み、日記を書いた。

 

ビールは北部の都市ロンセストンで製造される「BOAG'S」 この先、ずっと世話になることになる。




一本目のピールが空いたところでテントに戻り、
日本から持ち込んだ時代小説読みながら二本目のビールを飲んだ。
この時間が至福の時間だ。

いつの間にか眠りに落ちた。



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走行距離 54.3km

会計 コーラ     4.5ドル
    ポストカード 3.5ドル
    カフェ昼食 10.5ドル
    キャンプ場 11ドル
    ベーコン  2.43ドル
    ビール   5.3ドル

    合計 37.23ドル




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