定着から放浪へ 放浪から定着へ

アラスカ、ニュージーランド、タスマニアなどの自転車の旅、そのほか愛知奥三河のことなどについて書いています。

山粧の市 サンソウノイチ - 秋の奥三河 -

暑かった10月が終わると急に涼しくなって突然秋が来たような感じだ。今回、鳳来寺山の表参道で「山粧の市」という骨董やクラフトなどの店が出るイベントがあるいうことで出かけることにした。

予定では家族で出かけるはずだったが、子供たちが風邪っぽい様子だったので、私だけ車で出かけることになった。

 

会場となる鳳来寺山の表参道は普段は静かなところだ。参道の途中にある旧門谷小学校は宿泊もできるところで、私と子供たちは何度かイベントなどで泊まったことがある。またテレビのロケが行われたりもして、奥三河のちょっとした有名スポットだ。ここ何年かは11月上旬に「イ・マエストリ」というクラフトと芸術のイベントが開催されていたが、こちらは昨年で終了し、今年は新たに「山粧の市」が開催されていた。11月2日からの連休三日間の開催で私は連休最終日の月曜日に行ったが、どうやら土日のほうが出店者が多かったようだ。

 

会場近くで駐車場を探していると、知り合いの新城市観光協会の方が駐車場警備をしていたので、声をかけると会場近くの駐車場を教えてくれる。

車を動かそうとしたら、向こうからマウンテンバイカーがやってくる。誰だろう?と思ったのは一瞬で、なんてことはない。ダモンデ代表の山田さんだ。向こうも何だ島田くんか、と言った様子。

 

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車を駐車場に置いて入り口から見て行く。いきなりオオスズメバチの焼酎漬けが売られていた。昔、豊根村に住む先輩に頂いたことがあるが、飲むと頭にカッと熱いものが込み上げてくる。見た目だけではなく飲みごたえもインパクト大だ。売っていたのはイベント主催者のカフェ爾今のご主人だった。一緒に蜂の巣も売っており、しばらく話を聞く。

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イベントで蜂の巣を売っているのはなんとも奥三河らしい。さらにはマムシの焼酎漬けもあり、こちらについても詳しく説明してくれた。

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周囲の店を眺めてみる。アイアンの雑貨の店が気になった。デザイン性の高い椅子などがあり、一輪挿しがなかなか良かったが、ちょっと予算と折り合わず見送った。

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イベントのエリアは3か所に分かれており、私は鳳来寺山の表参道を進んでいった。

去年までの「イ・マエストリ」で見たようなベレー帽やボーダー系の人がたくさん歩いている。それから鳳来寺山に向かうと思われるハイカーの姿も。

そんなお客さんの様子を見ながら進んでいくと、五平餅屋さんのことろで山田さんが話し込んでいた。数年前まで新城市の地域おこし協力隊として活動していた山田さんは、新城市内に知り合いがたくさんいる。それだけ精力的に地域の人と対話を繰り返してきたからこそであるが。

そんなことを思っていると「やまびこの丘」の大石さんが通りかかる。「自転車の格好じゃないから一瞬だれか分からなかった。」と言われる。

私が奥三河に出没するときは自転車かアウトドアの格好が多い。この日は珍しく、皮のジャケットにハンチングだったのだ。大石さんはブースを出していたので後で寄る、と約束した。

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山田さんと話ながら、次のエリアに向かう。

 

毎月のようにイベントなどで山田さんとは会っているが、ゆっくり話す時間は意外になかったりする。久しぶりにゆっくり話ができた。

 

次のイベントエリアには設楽町で家具と革製品のオリジナル製品を作っているAoyamaさんがブースを出していた。テントのリースが洒落ている。今年の冬は真似してみようか、と思った。

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山田さんとAoyamaさんが地域の事情などについて意見を交わしている。私もそのあたりの話は仕事で関わったことがあるので、少し私見を述べさせていただいた。この日の結論はシンプルだった。「Give and Take」。

Aoyamaさんからアトリエで開催するイベントのお洒落なフライヤーをいただく。Aoyamaさんのアトリエは定期的にイベントを開催しており、奥三河の友達が出店したりしていて、前から興味があるのだが、なかなか行く機会に恵まれない。そろそろ行ってみたいな。

 

Aoyamaさんのブースをあとにして表参道を更に奥に行く。

表参道の突き当たりは鳳来寺の本堂まで続く石段である。

このあたりまで来るのは久しぶりだ。

 

一番奥のエリアは飲食ブースのエリアだ。

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焼き菓子にパン、カレーなど買いたいものがたくさんあった。

東栄町唯一のパン屋さん「ピッコロパン屋」が出店していた。前に東栄町のゲストハウスdanonでイベントがあったときにも出店していて、そのとき子供に買ったらおいしいと言っていたので土産に買うことにした。購入したのはサツマイモのパンと栗のパン。栗餡は自家製と書いてあったが、栗餡は餡子に栗が混ぜてあるのではなく、栗で作った餡で、美味しくてびっくりした。もう一つ買えばよかった。

 

焼き菓子のお店でクッキーとスライスを買う。「スライス」という書き方が海外のカフェみたいで洒落ている。スライスはラズベリーとココナッツ。私はココナッツのお菓子が好きだ。まあ甘いものは全般好きだが。こちらで買ったお菓子も土産にした。

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店の方と話す。11月30日に旧門谷小で開催されるイベント「The Sense of Wonder」について教えてくれた。tool、craft、camp、foodのイベントだそうだが、アウトドアギアだけではない、キャンプのお供になるクラフトも出るという。「ほうき屋さんが出て、テントを掃除するのにいいほうきを提案してくれたりするのよ。普通、そういうところって安いもので済ませてしまうでしょ?」ほうきは妻が好きなのできっと言えば行きたがるだろう。

「イベントの名前がいいですよね。センスオブワンダー。その名前だけで、なんとなくイベントの雰囲気が伝わってきますもんね。」そんなことをもっともらしく言った私だが、レイチェルカーソンを読んだのは遥か昔のことだ。

しかし、キャンプ道具としてのクラフトなんて実に良さそうではないか。ぜひ行かないとな。

 

山田さんと元来た道を戻っていく。山田さんがやっているコミュニティスペース「ヤングキャッスル」の話、以前相談があって検討したイベントの話など話は尽きない。

 

やまびこの丘の店の前まで戻ってくる。

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やまびこの丘のお菓子やドリンクはどれも美味しい。クッキーやスコーンを試食させてもらう。やはり美味しい。

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しかし、土産に選んだのは、塩キャラメルマフィンだ。ショーケースに並んでいるのを見つけた瞬間にこれに決めていた。これもお土産にして家で食べたが、大変美味しかった。

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山田さんがドリンクを飲んでいたので、私もドリンクを貰うことにした。

 

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私が頼んだのはクラッシュゼリーとフルーツの果肉たっぷりのシロップのソーダで、私はイチジクのシロップを選んだ。イチジクは櫛形にカットされており、大きな果肉が嬉しい。

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やまびこの丘の商品はセンスがいい。

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数年前から奥三河では愛知の星空の聖地としてPRをしており、奥三河特産の乾物と星をかけた「奥三河の星干」というシリーズの土産を売り出している。

その商品の一つがやまびこの丘のドライフルーツのフレイバーティーだ。味も香りもパッケージもお洒落だ。ぜひお土産に買っていただきたい。


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やまびこの丘のブースの後、入り口のブースで大きななめこを土産に購入すると、そのままマウンテンバイクで走っていく山田さんと別れ、会場を後にした。

 

帰り道に道の駅「もっくる新城」の観光案内所に寄る。案内所を管理する奥三河観光協議会の安彦事務局長が出迎えてくれた。最近の奥三河の事情などを伺う。今年は紅葉は遅めらしい。

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いくつか奥三河の紅葉スポットで行きたいところがあるが、今年は行けるだろうか。

 

案内所を出ると日差しと風が心地いい。

次に奥三河に来るときは自転車で来よう、そう思った。