定着から放浪へ 放浪から定着へ

アラスカ、ニュージーランド、タスマニアなどの自転車の旅、そのほか愛知奥三河のことなどについて書いています。

在宅勤務のあとはライドへ

コロナの影響で私も週のうちの何日かは在宅勤務をするようになった。

 

今日は思うところがあり、急遽ブログを書くことにした。その前にゴールデンウィークの家キャンプの様子でも書くつもりだったが。

 

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在宅でも仕事が終わらなければ残業もするが、そうでなければ、定時に終わってあとは自由な時間だ。

 

今、職場までは片道2時間弱だ。全く無駄な時間でしかない。

 

こんな状況で不謹慎だが、在宅勤務が半ば強制的に導入された在宅勤務の日は非常にゆとりがあり、正直職場に行くのがバカらしくなる。

 

朝いつもよりゆっくり起きて、いつもはできない家族との朝食。

その後、家の小さな庭にアウトドアチェアを出して、コーヒーを飲みながら新聞を読む。これは家キャンプをしたときに発見した気持ちのいい家は朝の過ごし方。

それから仕事にとりかかる。

 

昼は家族と食事をし、子供たちとカードゲームを一、二戦。

 

また再び仕事をし、夕方仕事を終える。

 

今の季節なら外は十分に明るい。

今日は仕事を終える連絡を職場にして、そのままホームグラウンドのトレイルへマウンテンバイクで向かった。

 

最近でも定期的にライドをしているが長い時間のライドやグループライド、市外へ出るライドは控えている。

また、息苦しくてもマスクは一応している。

マスク、というものの、通気性のいいスポーツ用のTシャツを切っただけのものなので、まあエチケットマスクというやつだ。

 

夕方の住宅街をヘルメットにマスク、サングラスのオッサンがまあまあなスピードで山向かって走って行く。怪しさ満点。悪くない。

 

山のアプローチに着く。一番短いルートにしようかとも思ったが、せっかくなので、少し時間のかかるルートを選択。

 

上りはいつもよりやや早いペースで走る。

マスクをしたままはやや息苦しい。最近の山は以前より人が多く。いつ人に会うか分からないのでマスクは着けたままだ。

 

山の中腹の平坦な場所に出る。人気は皆無だ。

 

水を飲もうとマスクを外す。

その瞬間、懐かしい香りが鼻腔に広がった。

 

一人旅のキャンプの香りだ。

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少し湿っぽい森の香り、と言えばいいだろうか。

ホームグランドの山でどうして今まで気がつかなかったのだろう。

 

私は深呼吸をした。

 

そうか、旅していた頃嗅いでいたこの香りは夕方の森の香りだったのだ。

確かにこの時間に山に入ることは殆どない。

それこそ旅の途中でテントを張るときぐらいだ。

 

こんな状況にならなければ、こんな時間に山に入ってこの香りを嗅ぐこともなかっただろう。

 

私は再びマスクをし、マウンテンバイクのペダルを踏み始めた。やや下り基調の未舗装をまだ新しいバイクが路面を舐めるように捉えていく感覚が心地良い。

素晴らしいバイクだ。

 

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視界の開けた場所に出る。ここはいつ来ても気持ちがいい。

 

日が沈むのが見え、私は先を急いだ。

 

あとはシングルトラックの下りだけ、というところで休憩していると、森の中から小動物が出てきた。

 

タヌキ?いや、ハクビシンだ。

 

ハクビシンは私の姿を認めると、シマッタ、といった様子で慌てて森へ戻って行った。

 

僅かな時間だったが、楽しい出会いだった。

 

周囲はまだ暗くはないが、トレイルに降りていくとトレイルの中は薄暗い。

 

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走り慣れたトレイルをバイクの走破性に任せて降っていく。いつものトレイルが少し刺激的だ。

 

トレイルから車の通る道に出ると、道行く車はヘッドライトを付けている。

 

私もライトを取り出すとバイクにつけた。

 

もう夕食の時間だ。

家に帰らないと。

 

家路を急ぎながら、今後の働き方、もっと言えば生き方について考え直さないといけないな、と真剣に思った。