定着から放浪へ 放浪から定着へ

アラスカ、ニュージーランド、タスマニアなどの自転車の旅、そのほか愛知奥三河のことなどについて書いています。

2022 DA MONDE TRAIL Challenge Spring - スタッフから見た景色 -

「Damonde Trail」が開催された。選手として参加するわけはないが、我が家の年中行事だ。久しぶりの開催でとてもワクワクしていた。

 

毎回、私がスタッフとして参加し、家族はその間、ブースで買い物したり、会場に設置されたハンモックなどで遊んだりして、会場内の雰囲気を楽しんでいる。以前からダモンデのスタッフに興味のあった長女は、今回の大会から正式にスタッフとして参加させていただいた。

 

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大会当時の午前6時、スタッフは愛知県民の森モリトピアに集合する。スタッフは受付をしつつ、毎回、このダモンデの会場でしか会えない人と久しぶりの会話を楽しむところから始まる。私はエースくんやタツマくんといったおなじみの仲間と話しつつ、娘といっしょにボランティアをする鈴木夫妻に娘のことをお願いしておいた。


やがてスタッフミーティングが始まる。Damonde代表の山田さんから、スタッフのみんなに注意事項とメッセージ。

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注意事項はいつものとおり「自分がされたら嫌なことをしない、自身でそうした態度をとらないように心がけること」だ。

 

今回、山田さんが強調したことがある。

 

「困ったときは自分に言ってください。自分が最終責任者として判断・対応し、大会を支えてくれる皆さんへその最終的な責任が及ばないようにします」
山田さんからは、この難しい時代にこうしてここに集まったスタッフのみんなへの感謝と、スタッフとして集まった人々のコミュニティを守ろう、という強い意志が伝わってきた。

元々、地域を盛り上げるべく始まった大会で、運営に関わるスタッフはトレイルランと縁もゆかりもない人がほとんどだった。しかし、そんなスタッフも回数を重ねるにつれ「Damonde Trail」のスタッフのベテランになり、「Damonde Trail」はスタッフにとっても仲間と集まる大事な時間になっていった。
また、多くのスタッフが口にしていたが、スタッフの子供の世代が年数を重ね、成長し、スタッフとして関わるようになってきた。私の長女もその中のひとりだ。「Damonde Trail」はそれに関わる人たちが見守ってきた子供たちの成長を確かめる場にもなってきたのだ。

だからこそ、山田さんはスタッフのみんなを大事にしたい、ということをさかんに口にした。山田さんが守ってくれる、というのはスタッフにとってとても心強いことだろう。

そうしたこともあって、大会スタッフのモチベーションは非常に高く、選手とともに大会を楽しもう、という気持ちが強いのだと思う。
おかげで私が担当するコース誘導のメンバーが非常にしっかりしているので、いつも楽をさせてもらっている。

 

モリトピアでのミーティングが終わり、大会会場へ。

飲食や物販のブースのセッティングが進む。私はお友達のブースに挨拶して回る。

 

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コース誘導のスタッフがある程度集まったところで軽く打ち合わせ。今回、大会の前日まで雨が降り、いつもは涸れ沢を渡る場所が、普通の沢になっており、そこをどのように走ってもらうか、最終的な決定をしなくてはならなった。山田さんからは、沢を渡るのを避け、エスケープルートを取れるように、カラーコーンも配置してあると説明を受けるが、だんだん水位が下がって走れるのではないか、とのこと。

 

他のスタッフと現地に行き、コース誘導のスタッフとどのように走ってもらうか相談する。

 

現場を見ると、なるほど、いつもよりかなり水量がある。ジャンプしたら渡れないことはないが、子供には難しいかもしれない。

ダモンデトレイルは初心者にやさしい大会を掲げており、全体にコースはイージーだ。そんな大会でも、この沢渡りはコース上の重要なアクセントである。

危険があるから、とエスケープルートを使う判断をするのは簡単である。

そんなことを一人で考えていたが、そんな間にコース誘導のスタッフの仲間たちは、あーでもないこーでもないと言いながら、岩を運び、なんとか歩いて渡れる場所をつくっていた。

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ここを担当する中村さんが「必要があれば、沢に入ってサポートもするから大丈夫」と言ってくれたので、全くリスクはないとは言えないが、選手の楽しみの一つにもなるはず、ということで、そのまま行くことにした。みんな選手目線でしっかり考えてくれて本当に有り難い。

 

再び、大会のメイン会場である大芝生広場へ戻る。

山田さんに問題の箇所はそのまま行く旨を伝えた。

コースの状態を心配していたMC早川さんが、「コースどうだった?」と確認してくれる。沢の部分の注意を伝えると、早速アナウンスをしてくれた。

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こうした連携もスムーズなものである。

 

ここでしばらくスタート前まで誘導スタッフは休憩。適宜、朝食を摂ったり、ブースを見て回る。

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そうこうしていると、続々と選手たちがやってくる。

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選手たちはおそろいのウェアを着たり、凝ったコスプレを用意したりと、とにかく大会を楽しもうという意気込みが伝わってくる。そんな選手の様子を見るのはスタッフとしてもうれしいものだ。

 

スタート前に、コース誘導のスタッフを集めて最終確認を行う。

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「Damonde Trail」は救護・看護の体制もしっかりしており、そうした面でもスタッフも安心して関わることができる。


スタート30分前、コース誘導のスタッフはコース内の所定の場所に配置につく。

 

沢のところは山田さんが厚めに人を配置してくれたので、中村さんたちに任せて問題なしと判断し、エースくんがいるコース奥の木の階段が続くエリアに入る。

 

スタート時間の午前10時。スタートを告げる無線が山田さんからコース誘導のスタッフに入る。

 

 

いつもより最初の選手がやってくるのが早い気がしたが、特に大きなトラブルはなく、大会は進んでいく。

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 注意を呼びかけながら、通過する選手を応援していると、常連の選手や友達、前回は一緒にスタッフをした方などが声をかけてくれる。おかげで3時間もわりとあっという間に過ぎていく。

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 終盤で以前から壊れかけていた木の階段の破損があったものの、大きな怪我などで無線が飛ぶこともなく、3時間が経過した。

世代交代したスイーパーが声をかけて通過していく。

 

我々は、コーステープなどを回収しながら、本部へと戻った。


メイン会場の大芝生広場には、3時間を走りきった選手たちの満足そうな笑顔にあふれてた。

 

 

長女はちゃんと働いているかと目をやると、何か片付けを一生懸命やっていた。レース中もあの調子でやっていたのだろう。あとで鈴木夫妻に話しを聞くと「とてもしっかり働いていた」のだそうだ。大人に交じって働くことが刺激になればいいなと思った。

 

いつもコースから戻ると、昼食とお疲れのビール、という流れだが、子供たちに絡まれている間にビールが売れ切れてしまい、買いそびれるという痛恨のミスがあったのは想定外だった。まぁそういうときもある。

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表彰式が始まり、そのまま子供たちお楽しみのじゃんけん大会。

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我が家は次女が大活躍し、かなりいいものをいただいた。

最後に次回のアナウンスがあり、早くも秋が待ち遠しい。

次回のDamonde Trailは10月23日。

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またあの森でみんなに会いに行こう。