定着から放浪へ 放浪から定着へ

アイルランド、アラスカ、ニュージーランド、西オーストラリア、タスマニアなどの自転車の旅、そのほか愛知奥三河のことなどについて書いています。

Caravan park - cycling Ireland-

Baltinglass Abbey

バルティングラスまで来れば今日の目的地であるCarlowまではもう一息である。

昼食を終えると、街のそばにあるBaltinglass Abbeyという遺跡に寄る。

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アイルランドには、こういった石造りの遺構がたくさんあるのだろう。走ってる途中にも城の跡があった。

Blessington郊外にある「Threecastles」

考えてみれば城跡やら寺院やら残る日本とある意味変わらないのかもしれない。

バルティングラスアビーでは観光に来ていた家族の男性が話しかけてくれた。

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彼自身、サイクリストでアメリカを旅していたようなことを言っていたが、なかなかの早口で私はうまく理解できなかった。

西部の街リムリックを盛んに行くことを勧められたが、今回はそこまで行く時間がない。

「今は家族ができて自転車旅なんてやってないんだけど」そう言って私の自転車の眺め、「ヘッドパーツはキングか。いいね。タイヤはシュワルベ。いいね。良いバイクだ!」と褒めてくれた。今回はよく自転車褒められるな。わかる人には私のバイクの良さがわかる。これは素直に嬉しいな。

別れ際、彼が拳を突き出してグータッチをして別れた。とってもいいやつだった。

ライド中は蛍光のジレを着ていた。地元のサイクリストはほとんど着用している

 

バルティングラスを離れ、次の目的地はキャッスルダーモット。

その先の宿泊地のカールまで25キロと、ここまで来れば問題ない。

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道も概ね平坦で、すれ違った車が「プッ」と合図をし、ドライバーが手を振ってくれた。初日からサイクリストに優しい人が多い。そういえばすれ違うサイクリストも何人も手を振ってくれた。

 

カーローが近づくにつれ、宿泊を予定しているキャンプ場が本当に泊まれるか心配になってくる。特に予約はしていない。若い頃に旅したニュージーランドタスマニアのキャンプ場では予約なんて全く必要なかったが、最近はそうでもないようで、2月に行った西オーストラリアでは、予約なしでキャンプ場に飛び込むと、時々困った顔をされた。

今回、一生懸命調べたのだが、連絡先が出てこなかった。行ってみるしかない。

 

キャンプ場はカーローの中心部から西に行った郊外にあるので、ビールなどを買い出しを先にしておかないといけないな、と思った。小さい街ならいいが、ちょっと大きな街だとキャンプ場から市街地まで離れており、買い物のために市街地へ戻る羽目になるのである。私は過去にこのパターンでビールを諦めたことがあるのだ。

そこでカーローの街でスーパーに立ち寄ることにした。小さなスーパーだったが、肉売り場が充実していた。様々な肉が並ぶ中、燻製したような鯖が売られていた。

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よくよく説明を見ると、やはり燻製した鯖だった。金色に輝き、いかにも美味そうだ。燻製好きの私としては食べてみたいところだが、頭を落としただけの丸一匹のサバは、1人には多すぎた。私は泣く泣くサバを見送った。

 

まだ胃の調子があまり良くないこともあり、ギネスのノンアルが売られていたので、ちょっと試してみようかなと思ったが、4本パックしかなくしかなく仕方なく安いビールを買った。東ヨーロッパのビールだったが味が薄かった。結局その後は買わなかった。

スーパーのレジの横のショーケースにはイクラの瓶詰めが並んでいた。アイルランドの人はイクラを食べるんだろうか?

googleマップでガイドさせるとロータリーはこんな感じで表示される



自由なキャンプ場

ようやく目的地のキャンプ場「Rancho Reilley's campsite」へ。大きな牧場のようなキャンプ場だ。開けた広い土地に中央貫くように、まっすぐ直線の道が走っている。
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両側に木とキャンプサイトが並ぶ。きれいな印象のキャンプ場だ。

道をそのまま進んでいくと、左手にブランコなどがあるキッズパークが見えた。結構充実しているようで、小さな子供たちが何人も遊んでいる。

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キッズパークの奥には動物がたくさんいた。ウサギ、モルモット、リクガメなどなど。そして牧場にはポニーがいた。

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なかなかいい感じのキャンプ場じゃないか。

 

道の終わりのRancho cafeと書かれた建物があるものの、いわゆる受付見つけられない。

さらに奥の家かと思って行ってみるが、完全に個人宅だ。

 

しばらく困ってウロウロしていると薄紫色のパーカーを着たメガネの女性が話しかけてくる。

「泊まり?予約あるの?」と怪訝そうな顔でこちらに聞いてくる。

「いや予約はしていない。レセプション探してるけど、どこなんだ?」私は聞き返した。

「レセプションはここなんだけど、今オーナーがいなくて。オーナーに電話するから待ってて。」そう言って彼女は電話をし始めた。

何度かかけるかつながらず、6回目でようやくつながった。しばらく何か話していたが、やがて電話を切ってこちらを見た。

「泊まれるわ。あなたテントとかそういうものは全部持ってるのよね?ここは5月から10月までやっていて、みんな5月にやってきてずっと滞在しているの。」

私は理解した。海外のキャンプ場ではこういう事はよくある。キャラバンパークと呼ばれるキャンピングカーで泊まれるキャンプ場に長期滞在して暮らしている人は結構いるのだ。春に行ったオーストラリアのキャンプ場にもこういう人がたくさんいた。

「あー、なるほど。私はイレギュラーな客ってわけだな。」

そう言うと彼女は「いいの。大丈夫。テントはあのキャラバンの向こうに張って、サイクリストはあの辺を使うの。バスとトイレはそこ。電源ケーブルは持ってる?電源はそこね」と一通り教えてくれてると彼女は去っていった。

常連客が初めての客に店のシステムを説明する。まるで地元の自転車のようだなと思った。

 

無事に宿泊できるとわかって疲れがどっと出た。よく走った1日だったと思う。1日目がそこまで雨に降らずに降られずに済んだのは幸いだった。

 

とりあえず言われた場所にテントを張るテントを張り、テントの中でごそごそやっていると車のクラクションの音が聞こえた。

テントから顔を出すと、黒いジャガーの乗った男性が、こちらを見て満足そうな顔して、グーサインをした。あれがきっとオーナーだろう。私もサインを返しておいた。後であったら支払いをしよう。

 

少し落ち着いたので、さっき客の女性に教えてもらったキッチンスペースというか水回りのところへ行ってみる。

トイレもバスも見てみると、ひどい有様だ。

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シャワールームにはゴミがやたらと落ちているし、一番ましなシャワーブースで水を出してみたが、お湯が出ない。初日から私はシャワーを諦めることにした。

1日ぐらいどうと言うことないだろう。

明日もシャワーがなかったら、その時はまた考えればいい。タスマニアであったようにお湯を沸かして体を拭くということでもいいかもしれない。

お腹がすいてきたので、昨日スーパーで買ったラーメンを食べてみた。

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何とも言えない味であった。スープを薄め過ぎたのか。オーストラリアで買ったインスタントラーメンはなかなかうまかったんだが。先日あるイベントでアイルランド土産の詰め合わせ景品に出した時に中に一つ入れたが大丈夫だろうか…

 

水回りの状況がそんな状態であったので、そもそも水が飲めるか心配だったが、そこは生に飲むことをやめ(アイルランドは硬水だが水道の水は飲める)、一度沸かして紅茶にしてボトルに詰めた。

私がそんなことをやっている間、キャンプ場で暮らす子供たちはその辺を走り回っては、シャワーで何かを洗ったり、お菓子を食べたり、泥をかき混ぜたり、マウンテンバイクに乗ったり、自由奔放に遊んでいる。こんなキャンプ場で育つ子供はどんな大人になるだろうか。

高校生ぐらいの女の子がトイレットペーパーを持ってトイレに入っていくのが見えた。年頃の女の子にここのトイレは辛いだろうなと思った。

私のテントサイトの向かいにいたポニー

テントに戻り、もう少し食事をする。パスタを茹でて、ツナ缶とシチュー味のシーズニング加える。ツナの風味が強くてシチュー味はよくわからなかった。ビールも開けたが、よほど疲れていたのかビールも半分以上飲まないまま、午後6時過ぎに倒れるように寝てしまっていた。

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夜11時ごろであろうか。外から大音量で音楽が聞こえてくる。どうも隣のエリアで若者たちがパーティーをしているようだ。

幸いまだ眠たかったのでそんなに問題にはならなかった。ただうるさいことには間違いない。

パーティーが終わった時間にスマホを見る。朝4時ぐらいまでパーティーを続けていたようだ。私はパーティーが終わる頃に入れ替わるように起床し、コーヒーを淹れ、パンを2枚食べた。

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オーナーはいない、水場は荒れ放題、若者は朝までパーティー、たくさんの動物、自由な子供たち。本当にすごいキャンプ場だ。いや、これこそキャラバンパークか。

これまでオーストラリア、ニュージーランド、アラスカと英語圏の様々な国でたくさんのキャンプ場に泊まってきたが、このパターンは初めてだ。

 

これだから旅は止められない。初日のキャンプ場から刺激的だった。

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走行距離88.4KM