定着から放浪へ 放浪から定着へ

アイルランド、アラスカ、ニュージーランド、西オーストラリア、タスマニアなどの自転車の旅、そのほか愛知奥三河のことなどについて書いています。

聖地巡礼 the old Bushmills distillery - cycling Ireland -

Anna's Kitchen Bake Coffee

朝、二度寝してゆっくり起きる。あまり調子は良くない気がする。だが走れない、と言うほどではない。当初の予定では、ブッシュミルズ村にあるブッシュミルズ蒸留所とその先にある世界遺産ジャイアンツコーズウェイ」に行くつもりだったが、体調次第では、ブッシュミルズだけにしようと決め、私は走り出した。

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不思議なもので走り出すといつもと変わらない感じだ。寝る前に飲んだいろいろな薬が効いてきたんだろうか。だが、無理をせずペースは抑え気味で走る。
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今日も道は広い丘陵地帯を行く。北アイルランドに入ってからずっと続いている感じだ。今日もGoogle任せだが、ハイウェイを避けて、ローカルルートを案内するGoogleには脱帽する。正直、ロンリープラネットの出番はほとんどなかった。

 

お昼少し前にMallymoneyという街に到着。ルート近くを地図で調べ、ベーカリーカフェを見つけて入る。

カフェではショーケースの中のパンも気になったが、メニューを眺めていて見つけたいかにも海外っぽいベーコン&パンケーキを注文。合わせてカプチーノを頼む。f:id:independent-traveller:20251029184000j:image

ベーコン&パンケーキが運ばれてくる。パンケーキにカリカリベーコンが乗ったそのままの見た目。f:id:independent-traveller:20251029183202j:image

パンケーキにはメイプルシロップが横に添えられていたが、私はあまり考えずに全部かけてしまった。食べたらシロップが甘すぎてびっくりした。ベーコン&パンケーキは甘塩っぱい感じで、まぁ想像通りの味だった。家ではわざわざ作らないな、と思った。それにしてもカリカリのベーコンと柔らかいパンケーキを一緒に食べるのは至難の技であった。
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私の向かいの席に座ったじいさんとばあさんが4人がけの席で横に仲良く並んで座っていた。別にべったりしているわけではなくいつもそんな感じなのだろう。あんな風に年を取りたいものだな、と思った。

 

ランチの後はいよいよブッシュミルズを目指す。少しお腹の調子はイマイチだが、この調子なら1時間半といったところだろうか。

ジャイアンツコーズウェイを行くかどうかで何度も悩むが行くことにする。

ブッシュミルズ蒸留所の見学ツアーの予約は3時からとってあり、ブッシュミルズから約3キロジャイアンツコーズウェイに行き、戻る時間を考えるとちょっと微妙な時間であったが、ここまで来てジャイアンツコーズウェイまで行かないのも、もったいないということもあり、私は行くことを決めた。

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昼食を摂ったバリーマネーからジャイアンツコーズウェイに向かう田舎道は、最高に普通の田舎道でとても良かった。

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昔読んだロバート・ジェームズ・ウォラーの『一本の道さえあれば』に出てきそうな、そういう想像したとおりの道だった。

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今回の旅は道が素敵だな。古い石づくりの建物、牛や羊などが幾度となく現れ、視界の先から端へと後ろへ流れていく。旅の終わりは近い。

Giant's Causeway

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ついにブッシュミルズの村に入った。あぁ、ようやくたどり着いた。

いつか自分の足で行こうと決めたブッシュミルズ。若い頃の夢を一つ叶えることができた。

こみ上げる興奮を抑え、まずはジャイアンツコーズウェイに向かう。本当はすぐにでもブッシュミルズ蒸留所に行きたいところであったが。

ブッシュミルズアイルランドで何度も通過してきたような小さな村だが、観光客人が多い。

ブッシュミルズ蒸留所とジャイアントコーズウェイがあるからだろう。f:id:independent-traveller:20251029184008j:image

徒歩か自転車でジャイアントコーズウェイに行けるトレイルがあり、そこを自転車で進んでいく。夏の間だけジャイアントコーズウェイに行く観光鉄道が走っているようだ。トレイルが一部通行止めになっていたが、工事をしていた人に話しかけると、そのまま走っていいと言ってくれた。回り道をすると大変なのでとても助かった。

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そこから先のトレイルでは多くの人に会う。いろんな人がジャイアンツコーズウェイに向かって歩いてきているようだ。ほとんど観光客のようで私もその辺を歩いている人に「ジャイアンツコーズウェイはこの先?」と道を聞かれる。「そうだよ!」私はそうやって答えながら、合ってるといいなと心の中で思った。

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ジャイアンツコーズウェイは一大観光地だった。大型のバスがバンバン来て、一般の車も多い。一般車は有料の駐車場に案内されており、自転車も駐輪場所があったが料金は取られなかった。

ジャイアンツコーズウェイの周囲は山岳地帯のような佇まいだった

ジャイアンツコーズウェイは、柱状節理と呼ばれる火山活動で作られた石柱が連なる場所で、私が普段活動する奥三河地域では東栄町で見られるが、一つ一つの柱の形が東栄町のそれより2倍から3倍大きい。規模も大きくまさに圧巻だった。
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石柱は人が一人立てるほどの大きさがある


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ブッシュミルズ蒸留所の見学時間が迫り、私はブッシュミルズ村へ戻った。

the old Bushmills distillery
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現存する最古のアイリッシュウィスキー蒸留所であるブッシュミルズ。私は若い頃からずっと飲んでいるウィスキーである。二十歳で一ヶ月日本国内を自転車で旅をしていたときもボトルで一本丸々持っていたものだ。その後の人生の節目節目で、シングルモルトブッシュミルズを飲んできた。ある友人は結婚の祝いに一本くれたし、2008年の400周年の記念ボトルはまだ半分残してある。

私の人生にとって切っても切れないウィスキーであり、今回、ブッシュミルズ蒸留所を訪れることが、一番の目的であったと行っても過言ではない。

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慌ててジャイアンツコーズウェイから戻ったが、ツアーには何とか間に合った。

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今日のツアーは10数人ほど。初めにどこからたのと聞かれたが、アジア人は私1人だった。ツアーは工場内を順番に巡りながらガイドのおじさんが口頭で製造工程などを説明していというもの。

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ただギネスやスミディックスの見学と同様、私の英語力の問題で残念ながら理解できたのはほんの一部だった。

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それでもこの雨の多い地域が育む水を使っているといった話やシングルモルトも年数によって寝かせる樽の種類を変えているなどは理解できた。また実際に熟成に使うシェリー、バーボン、ワイン(だと思う)の各樽を実際に嗅ぐことができた。

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私があまり内容を理解できていないというのもガイドの方もわかっていたんだろう。気を遣って写真を撮ってくれた。

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ツアーの最後はお待ちかねのテイスティングである。

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シングルモルトの12年、16年、21年のテイスティングである。12年は我が家にもあるが、21年なんてなかなかお目にかかれない。それぞれのフレーバーの違いや、いろいろ飲み方や味わい方を教えてくれた。これはとても良い。

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シングルモルトを一杯ずつとそれから加水した12年ももらったため、なかなか酔った。

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その勢いで土産コーナーに行く。まあまあ散財してしまった。ある意味想定内か。
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最後にポットスチル(蒸留器)の前で記念撮影をと思い、その辺りにいた観光客に声をかけた。たまたま工場見学ツアーで一緒になった人で、自転車を持った私の姿を見て、どこから来たの?とかいつものように聞かれる。

そして写真を撮ってくれと頼むとなぜか、「この子持って。とてもいい子だから。」と言って、彼女が連れていたでっかいレトリバーのリードを渡された。ちょっとこれには笑ってしまった。

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このショットは私の旅のベストショットになった。

Smallサイズ?のフィッシュ&チップス

レトリバーを連れたナイスなおばさんと別れ、蒸留所のそばのスーパーに寄り、ビールを買う。珍しくSmithwick'sの6本パックの缶が売られていた。Smithwick'sで大体売られているのは瓶である。今日の飲んで残ったら土産にしようと思い、1パックを買うが、もう荷物はパンパンである。

フィッシュアンドチップスのテイクアウト店「The Hip Chip」

ここはなかなか有名な店なようで繁盛していた。1/2と言うのがあったので、一生懸命「ハーフ」といったが、「スモールか」と聞かれるので、「そうだ」と答えておいた。値段も13ポンドと値段も悪くない。

予約したユースホステルは歩いて行ける距離だ。自転車を押して歩いていく。レセプションには誰もいなかったが、隣のレストランの経営しているらしく、そこに行くとすぐチェックインの手続きをしてくれた。

ベルファストユースホステルのように少し古い感じはするが、全体に施設は綺麗で、ここは当たりだと思う。

部屋に荷物を置き、先ほど買ったフィッシュ&チップスをリビングキッチンで食べることにした。フィッシュ&チップスの入った箱を開けると、フィッシュアンドチップスはほぼフルサイズ。

確かにスモールといったはずだが。。

ただ、フィッシュ&チップス自体は私がこれまでいろんな国で食べてきたものの中でも1番と言っていい位うまかった。少しポテトを残し、いつものように2杯目のSmithwick's を飲んだ。

昨日、体調を崩してどうしようかと不安だったが、無事にブッシュミルズ蒸留所への聖地巡礼を果たした。

やり残したことはもうあまりない。

あとは無事に家族の元に戻るのだ。