定着から放浪へ 放浪から定着へ

自転車の旅、そのほかの旅について書いています。

旅する老夫婦 2008年12月27日

朝、テントを撤収する際に少し雨に降られたが、その後は晴天に恵まれた。

グレッグとスー、それから犬のミッチーに別れを告げ、再びダートロードを走る。

昨日ほどではないが、峠と思われるところの前後でよく上った。


ダートの道は思いの外、長く続いた。道の途中で舗装になるかと思ったが、Hwy A5、ハイランドレイクスロードにぶつかるまでダートロードだった。

 

 

朝方は冷えたので、レインジャケットを着て、レッグウォーマーをつけていたが、日差しが強くなっていたので休憩のとき、ジャケットを脱いだ。
今日は降られないといいな。


この「今日は降られないといいな」という言葉は毎日口にした。
キャンプ暮らしの身には切実な問題なのだ。


巨大な倒木のそばで休憩。補給はリンゴやビスケットがいい。


今日の目的地、Great Lakeに向かうA5に入ると、急に視界が開けた。
主要道路なのだろう、道も広く走りやすい道であったが、北から猛烈な風が吹き続けており、向かい風の中、ペダルを踏み続けた。


このあたり一帯はSt.Patoric Planesという平原らしい。道路の脇にぽつんと標識が立っていた。


平原に一本伸びるハイウェイをひたすら進む。
まさに吹きっさらしというのがふさわしい状況で、時速も10キロ程度しか出ない。
めげそうになりながらも、気持ちを奮い立たせ、平原の終わりを目指した。
タスマニアはサイクリスト泣かせの地形が多い。



セントパトリック平原では羊の牧場があった。彼はどこから出たのか柵の外にいた。


昼を過ぎた頃、ジャンクションに到着。
ちょうど大きな木が生えていて、周囲が広くなっており、休憩するのにちょうどよかった。

昼食にインスタントラーメンを作る。

ラーメンができあがる頃、私が来たのと同じ方向から、小径車に乗ったじいさんがやってきた。すごいな、小径車か。
話を聞くとリッチモンド方面から来たらしい。


「食事は?」と私が尋ねると「今、妻が来る」と言って、道の先をずっと見つめて待っていた。

しばらく待っても姿が見えないので、本当に来るのか?と訝っていると遠くにようやく奥さんの姿が見えた。

この向かい風の中、よく走るなぁ。


スピードこそゆっくりであるが、確実に近づいてくる。

奥さんも旦那さんに負けず、もう老人と言っていいような年齢に見える。
すごいな。


二人はアメリカ、ペンシルバニアから来ており、オーストラリアはタスマニアとパース~アデレードを結ぶグレートオーシャンロード、それからニュージーランドを4ヶ月かけて回るらしい。この年になって夫婦でこんなことができるなんて素晴らしい。

こんな風に年を重ねる事が出来たらいいな。



二人の小径車は「bike Friday」だった。ヘッドパーツがChris kingだったので、
「いいヘッドパーツだね」と私が言うと、
奥さんが「ヘッドチューブが長いから、強いパーツがいいのよ」と答えた。

すごい、奥さん。ちゃんと分かって使ってるんだ。
このご夫婦、本当にすごいな。

二人は簡単に食事を済ませていた。ずいぶん少ないように見えたが、あれで足りるのだろうか。

私はインスタントラーメンを食べた後、残ったスープにインスタントのマッシュポテトを投入して食べたが、これは失敗だ。不味い。

それから昨日、ロスのベーカリーで買ったキャラメルファッジを食べる。
甘すぎなくて美味しい。少し食事の量が足りない気もするが、さっきも休憩でリンゴとビスケットを食べたことだし、どのみち旅をしているときはいつも空腹だ。

小径車のご夫婦に聞くと、彼らも今日はグレートレイク泊まりらしい。
「じゃあ、またあとで」そういって、ご夫婦より先に出発した。


再びハイランドレイクスロードを北に向かう。


地図の情報によれば、この先はダートとなっていたが、実際は舗装がされていた。道の状態がいいのは救いだが、相変わらず、強い風向かい風が行く手を阻んだ。
ペダルを踏むたび、膝がきしむ。

グレートレイクのあるMienaに到着。
グレートレイクといはなんともわかりやすい名前の湖だ。確かに大きい。



少し水量が少ないのか、草木に覆われた岸から砂利が少しむき出しになっていた。


街をうろうろするが、今日の宿泊予定のグレートレイクホテルが見つからない。
同じおっさんに2回遭遇して、今度また会ったらホテルの場所を聞こうと思っていたら、3回目遭遇したときにオッサンのほうから話しかけてきてくれた。

「パブか?パブならもっと向こうだ」そういって湖の向こう側を指さした。


なんだ、全然見当違いの場所じゃないか。

どうやら、グレートレイクホテルは街から離れた場所にあるらしい。

ロンリープラネット』をよくよく見れば、「turn off to Bronte Park」と書いてあり、私がちゃんと読んでなかっただけであった。


グレートレイクホテル、と言っても、実際はモーテルに近い。
バーでチェックインを済ませ、ついでにビールを買う。

夏のはずだが、暖炉に火が入っていた


田舎のバーはよそ者を寄せ付けない雰囲気があって、あまり好きになれない。

部屋はなかなか清潔だった。
さすが35ドルしただけのことはある。タオルが付いてきた。



少し休憩し、たまった洗濯物を片づける。
数日分の洗濯物を手洗いするのはなかなか苦労する。

洗濯物を干し終わる頃、小径車のご夫婦がやってきた。けっこう時間はかかったが、ちゃんと走って来られるものだなと思った。



夕食は前にかっておいたツナ缶でチャーハンを作る。



キッチンが使えるときは米が食べたくなる。たいてい、調理器具も食器も使える。
キャンプで自分の鍋でやってもいいが、洗うのが面倒なので、そうしている。

安くてお世話になった大手スーパーcolesのツナ缶


そろそろ朝食のパンに付けるジャムがないので、
砂糖を買ってキャラメルソースでも作ろうかと思ったが、砂糖が高かったのでやめにした。
次の大きな街はどこだろう。Queenstownか。

キッチンのテレビで「料理の鉄人」が吹き替えで流れていた。
海外で流行っていると聞いたことがあるが本当らしい。


ふと思い出して、外の電話ボックスから日本のお世話になっている自転車屋さんに電話した。
店長さんはいつもの調子で元気そうだ。注文しておいたロードのフレームが届いたらしい。
自転車乗りの友人たちによろしく伝えてもらうよう頼んだ。



明日はタスマニア有数の国定公園であり、世界遺産であるLake St.Clairに向かう。
ひさしぶりに少しハイキングをしよう。

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