奥三河の玄関口、新城市に「ヤングキャッスル」というところがある。元々カレーが名物の純喫茶だが、先代のオーナーが体調を崩して店をたたみ、最近になって先代の親戚であるダモンデの山田さんが新たに店を始めた。
新しくなったヤングキャッスルは、ダモンデとも関わりの深いBUCYO COFFEE筧さんの支援もあり、ネルドリップのガツンと濃いコーヒーとモーニング、パスタランチを出すお店になった。
新城にはサッとランチが食べられる店が少ない、そういうニーズに応えようというところらしい。
オープン前、山田さんは先代の残したものを少しずつ整理し、ダモンデの仲間たちと長年溜まった汚れをきれいにし、今年10月、グランドオープンを果たした。
店内の大型モニターでは海外の自転車レースが流れており、wifiも完備、また自転車タイヤが売られているという新城らしからぬ(いや、売られているタイヤがIRCというのはある意味新城らしい。)一面もあってそのあたりはさすがダモンデ、といったところか。
そんな店には、毎日誰かしら知り合いがやってくるそうだ。普通にランチを食べにくる人、山田さんに会いにくる人などなど。
それから前の店のままだと思ってカレーを食べに来た、という人も多いらしい。元々のお店はそれだけ地域に愛された店だったようだ。
先日、そんなヤングキャッスルで「OPEN FOR DaMONDE」と称して、秋のDaMONDE TRAILに関わった人たちのお疲れ様会が開かれた。
「特に何をする訳ではありませんが、みなさんと緩やかにコミュニケーション図れるのを楽しみにしています。」
DaMONDE TRAILに関わる人たちに届いた案内はこんな言葉で結ばれていた。
我が家は昼間に親戚の結婚パーティーがあり、それが終わった足でそのまま参加した。
ダモンデクルーたちはラフな格好なのに我が家だけ浮いているが、まあそういうこともある。
我々がヤングキャッスルに着くと見慣れた仲間たちがすでにそれぞれの輪を作っていろいろ話をしている。
私も友人たちと新しいマウンテンバイクが欲しいけどイマイチこれというのがない、とか、シーズンインしたシクロクロスの練習はしてるのか、とかそんなどうでもいい話をする。
ダモンデの仲間は子供連れも多い。よその子を他の大人たちが遊んであげたりしている様子はまるで親戚の集まりのようだ。
ビールを飲んで気分よくなっていると、ある人から「奥三河でこういう属性の人からアンケート取りたいけど、どうしたらいい?」と相談を受けた。奥三河に住んでいる訳でもないのにそんな相談をしてくれるのは非常に嬉しかった。私は何人かのキーパーソンと役に立ちそうな団体を紹介した。こうやってダモンデクルーもその中でいろいろ情報交換ができたりして、いい場だと思う。
ヤングキャッスルは純喫茶の看板を掲げているが、山田さんはヤングキャッスルはどちらかといえばコミュニティスペースだと言う。
山田さんはまさか自分が飲食店をやるようになるとは思っていなかったそうだ。たまたま縁のある物件が出たこと、飲食業のノウハウを手解きしてくれる仲間がいたこと、そして、それまでのダモンデの活動をしている中で、人が集まれる場所が必要と感じたというのが動機になったという。
人が来て、いろいろな話をしていく。日々の些細なことから、ごくごく個人的な話、地域の未来のことなど。何を話してもいい。山田さんが作ろうとしている場所は、人が集まって何かを話し、そこから「ワクワクする」化学反応が起きるようなところになるだろう。
気がつけば子供たちには遅い時間になっていた。楽しい時間はあっという間に過ぎていく。
みんなに「またね!」と言ってヤングキャッスルを後にした。
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ヤングキャッスル
【営業時間】月曜日〜金曜日
モーニング 午前9時〜11時頃まで
ランチ 午前11時〜2時頃まで(なくなり次第終了)
【Instagram】https://instagram.com/youngcastledamonde?igshid=q2w16ahtyqt6