定着から放浪へ 放浪から定着へ

アラスカ、ニュージーランド、タスマニアなどの自転車の旅、そのほか愛知奥三河のことなどについて書いています。

豊川河口へ

日曜日、次女と長男が「風の自然学校」の「アウトドアキッズ」に行き、一日不在となったので、午後から長女とふたりでポタリングに行くことにした。

 

風の自然学校は武田芳男さんが代表の子供向けのフリーキャンプを行っているところで、私は子供が生まれる前はときどきボランティアで手伝いをしていた。

子供が生まれてからは、もっぱら子供を遊ばせてもらうほうになっている。

アウトドアキッズは年長児から小学校3年生までの子供が参加できるデイキャンプで、池でザリガニを捕まえたり、木の実を取ったり、自然の中で子供がしたいことをさせてくれる。

 

風の自然学校ホームページ

https://blog.canpan.info/kaze-nature/

 

下の子供達がいない状態で長女と親だけという機会も貴重なので、本人に何がしたいか聞いてみたが、「自転車に乗りたい」ということだった。

 

一番上の子供はなにかと我慢させることが多く、週末に自転車に乗る時も、下の子供達に合わせたペースで走っており、自分のペースで遠くまで走ることがほとんどない。

私にしても、長女がどのくらい走れるのか、よく分からないので、そのあたりを探りながら走ることにした。

 

どこに行こうか迷ったが、「海でも見に行く?」と聞くと「海まで行けるの?行く!」とやや興奮気味な返事が返ってきたので、豊川沿いに走って海に向かうことにした。

 

豊川沿いの道はしばしば子供達と走るのだが、いつもは左岸を行くことが多い。

今回は「牛川の渡し」から渡し船で左岸から右岸に渡り、右岸の道を行くことにした。

「牛川の渡し」は豊橋市道の扱いになっており、無料で対岸に渡してくれる。

 

長い竹竿一本でおじさんが上手く船を操り、対岸まで運んでくれた。

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うちの子供達は渡し船が好きでたまに乗りに来る。

 

堤防道路に出て、走り始める。

少し走ると土手の下の畑に色鮮やかなキジのつがいがいた。「見てごらん、キジだよ。」

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前を走る長女に呼びかける。「キレイだね。」と長女。キジたちを横目にそのまま走っていく。


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「日差しは暑いけど、風があって暑いのか涼しいのか分からない」と長女が言う。

私は今の季節が自転車乗るのに一番いい季節だと教えた。もっと風が強くて前に進まないようだったらどうしようかと実は心配していたのだが、向かい風も暑さを和らげてくれるぐらいの心地良い風で、その心配は無用だった。


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国道一号線を越えると川には多くの人がいた。河口に近いこの辺りは潮の影響をよく受ける。この時ちょうど潮が引いており、砂地が多くその姿を現していた。みんなシジミを取っているのだろう。

私も子供の頃、よく取ったものだ。
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鉄道の橋をくぐり、いくつか橋を通り過ぎる。

 

10キロほど走ったあたりで休憩。

「川の近くまで行く」と長女は堤防から川のそばまで降りていくと、「カニがいるよ。」と教えてくれた。

砂地に指先ほどの小さなカニがたくさんいた。

よく見るとその小さなハサミを揃って振っていた。

「おもしろいね。」

 

休憩後、さらに進み、国道23号を越える。

もう河口だ。

 

昔、「風の自然学校」のボランティアをしていた頃、数日かけて豊川源流から河口まで子供達と自転車で走るキャンプのスタッフをしたことがあるが、その時の目的地がここだ。

「懐かしいな。」

長女はちょうど参加者ぐらいの歳になった。長女もいろんなことができる歳なんだな、と改めて思った。もっと長女の可能性、本人の「やってみたい!」を伸ばしてあげたい。


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「この辺りで道はおしまいだよ。このままぐるっと回ると、そのまま豊川放水路に続いてるんだ。」

 

私はさらに河口にかかる豊川大橋や港の方を指差して、さらにケータイの地図アプリでどこを走ってきたかを説明した。

 

帰りは豊川の左岸を走っていく。

風は緩い追い風。

長女は軽快に川沿いの道を進んでいった。

 

まだ長女が幼稚園児だった頃、住んでいたあたりを通ったので、昔遊んでいた公園に立ち寄る。

 

私はちょっと久しぶりだなと、思ったぐらいだったが、滑り台が新しくなっていた。

 

アパートから引越した後、何度か子供達にせがまれて来ていたと思ったが、長女は数年ぶりだという。

長女がひどく懐かしがっていた。大人の数年と小学生の数年がどれだけ違うのかを改めて思った。

 

街中まで来たことでもあるし、長女はたくさん走ったので甘いものでも飲んで帰ることにした。

 

今年のはじめにオープンしたというコーヒースタンド「Heart to Heart」という店に寄る。何度か店の前を通っていてちょっと気になっていたところだ。


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韓国風のかき氷「ピンス」がオススメらしい。

長女はイチゴのシェイク、私はキャラメルナッツのピンスを注文した。

ココナッツファインのように細かくなったミルクの氷がカップ一杯に入っており、下にはキャラメルソース、上にはナッツとこれまたキャラメルソースと女子が好きそうなスイーツだ。


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なかなか口当たりがおもしろく、好きなフレーバーだったので、私はペロッと食べてしまった。この日の私の運動量では罪悪感の残る甘さだったが(もっとも、最近は何を食べても大丈夫になるほどハードなライドはしていない)、たまにはこういうのもいいだろう。

長女が嬉しそうにしていたのでそれでいいということにしておいた。

 

甘いドリンクを堪能すると、そのまま走り慣れた道で家に帰った。

この日は20キロほど走ることができて、長女は疲れた様子だったが満足そうだ。

長女はいつまで私のライドに付き合ってくれるのだろうか。もっと遠くへ。いろんな景色を見に行きたい。