田原市の道の駅がサイクルスタンプラリーをやっているという話を聞いて、夏の始まる前にチラシをもらってきた。
イベントの内容を見ると渥美線のサイクルトレインを使うのが条件だったので、少し走れるようになってきた長女に「やってみる?」と聞くと「やってみたい!」とすぐ返事が返ってきた。
夏の間は子供を連れて長時間のライドという訳にもいかないので、タイミングを探っていたら、この時期になってしまった。
スタンプラリーは自転車で「渥美半島どんぶり街道」のお店や公共施設や体験スポットなど、立ち寄り場所を廻ってスタンプを4個集めると賞品が当たるかも、というもので、レンタサイクルを使うAコースとサイクルトレインを使うBコースがあり、私たちはBコースのサイクルトレインを使うコースにした。
見開きのチラシがスタンプの台紙になっており、Bコースは豊鉄のモバイル乗車券を利用すると、別の賞品が当たるかも、と書いてあった。
モバイル乗車券って何だ?と思って少し調べると「RYDE PASS」というアプリでスマホで決済し、事前購入、使う際はスマホを駅員さんに見せて使うというもの。
今回、このイベント用のチケットは渥美線の一日フリー切符とサイクルトレインの料金込みで、また道の駅で特典が受けられる。
一日乗車券は割高かと思ったが、料金は大人1100円で、豊橋からサイクルトレイン利用で往復であればこちらのチケットのほうがお得だ。
ただ特典クーポンのロコステーションあかばねでの鉢物植物などの割引10%は荷物が持てないサイクリストには意味のないものだと思う。
始めてモバイル乗車券で渥美線に乗る。
新豊橋駅では、年配の駅員さんが少し戸惑っていたが、スマホの画面見せるだけでいいので、サイクルトレイン乗る時には手間がなくていい。
長女と田原にツーリングに行くのは風の強かった3月以来だ。
早速、スタンプを押してもらう。
駅の外に出ると、向かいの「ララグラン」という施設でキッチンカーが並んでいた。長女が見たいというので、そのまま寄ることにした。ランチの店は長女のリクエストで予め決めてあったので、さらっと見て回るだけにした。
敷地内の子育て施設「すくっと」がスタンプラリーの対象施設になっており、公共施設のスタンプを押してもらうことができた。
さてここからがツーリングである。
まずは道の駅ロコステーションあかばねに向かう。
春に来た時は強風で長女が自転車嫌いになるのではと心配したものだが、風はほとんどなく、順調に進む。
太平洋ロングビーチへの急な坂を降りていく。
長女がビーチで遊びたいというので、自転車を置いてビーチに出た。
ビーチには釣り人が等間隔で並んで竿を出していた。
長女は久しぶりの砂を踏む足の感覚を楽しんでいるようだった。
波打ち際に行くと、何度も波と追いかけっこをしていた。
もっと海に連れてきてあげればよかったな、と思った。
正午を告げる放送がなる頃、ビーチを離れて西を目指す。
波間に浮かぶサーファーや、道に並ぶ彼らの車を横目にサイクリングロードを進んでいく。
子供連れのサーファーも多い。
サーファーの子はサーフィンに。サイクリストの子はサイクリングか。
ロコステーション赤羽根に到着。
道の駅のスタンプを押し、あとはどんぶり街道のスタンプを残すのみ。
長女がアイスの自販機で「アイスが食べたい」と言ったが、昼ご飯前だからダメと我慢させた。
しかし、生メロンジュースが500円のところ300円に割引されているのを見つけ、「これならいいよ」と思わず言ってしまった。
生メロンジュースなのだから当たり前だか、メロンの甘さと風味が凝縮されていてとてもリッチな味わいだった。
長女はよほど美味しかったのか、名残惜しそうにほとんど空になったジュースをストローで吸っていた。こういうところは私に似たのだな。
道の駅から先のサイクリングロードは記憶にあるより走りやすかった。車が来る心配がないので子供を連れて走るのには安心だ。
サイクリングロードを離れ、目的のお店に到着。
しかし、ついた時間が遅かったせいか、営業していなかった。
長女に少し補給食を食べさせると再び来た道を引き返す。
お腹が空いた長女と私は、まずまずのペースで赤羽根の市街地まで戻る。
結局、遅くなったお昼は、長女の希望で春に来たときと同じ「サーフィン」の海鮮丼になった。
もう午後2時を回っていたが、店には多くのサーファーがひっきりなしに訪れていた。
長女は春に来たときは、一人前を食べきれなかったが、今回はデザートのみかんを残し、海鮮丼をペロリと平らげた。お腹も空いていただろうが、それだけ食べられるようになったということだろう。
会計の際、どんぶり街道のスタンプを押してもらい、スタンプラリーのスタンプが揃った。
昼食後、国道42号を東に向かい、田原の道の駅「めっくんはうす」に行く。ここでスタンプラリーの台紙を提出し、アンケートを記入する。
何か当たるといいのだが。
帰りのサイクルトレインに乗るころには暗くなり始めていた。
電車に揺られながら、今回のスタンプラリーは結果的に前回と同じ海鮮丼ライドになってしまったが、海鮮丼を口実にたまにこうして長女とライドに行けるならそれはそれでいいかな、と思った。
そのうち伊良湖岬に海鮮丼を食べに行けるようになるのだろうか。